第3回 ~ストレスチェックについてのお話~

2025年度より50人未満の事業場でも義務化されたストレスチェックは、不調の予防と職場改善が目的です。秘匿性は守られるため、保健師等の専門家と連携し、結果を健康な職場作りに活用しましょう。


みなさん、こんばんは。

ココロとカラダの健康をサポートする開業保健師、辻田なおみです。
屋号は「ナチュラル」といいます。

この番組では「はたらく人のココロに寄り添うひととき」をテーマに、「誰もがココロもカラダも健康にはたらきつづけていけるように」というおもいをお伝えしていきます。

今日は、ストレスチェックについてお話します。

厚生労働省は、10月1日(水)から7日(火)まで、令和7年度「全国労働衛生週間」を実施しました。今年のスローガン「ワーク・ライフ・バランスに意識を向けて ストレスチェックで健康職場」、これは、働く上で基本となるこころの健康の確保について、ワーク・ライフ・バランスを確保するとともに、令和7年5月に成立した改正労働安全衛生法で労働者数50人未満の事業場にもストレスチェックの実施が義務化されることを契機に、今一度ストレスチェックをはじめとした職場におけるメンタルヘルス対策を点検し、健康に働くことができる職場づくりを目指していくことを表しています。

ストレスチェックの主な目的は3つ。1つ目は、従業員本人のストレス状況への「気づきを促す」こと。2つ目は、高ストレス者を「医師の面接指導につなげる」ことでメンタルヘルス不調を未然に防止すること。3つ目は、ストレスチェックの結果を「集団的に分析」して職場環境の改善につなげることです。これにより、労働者のメンタルヘルス不調を予防し、健康的に働ける職場づくりを目指します。

ストレスチェックは、従業員の精神状態を把握し、従業員が働きやすい職場環境を作るために必要な調査です。結果を無断で会社に知られることを恐れて、ストレスチェックを行わないという方もいらっしゃいますが、ストレスチェックの結果を人事部が直接閲覧・把握することは、基本的にできません。個人のストレスチェック結果は、本人にのみ通知される仕組みで、会社が結果を知るには本人の明確な同意が必要であり、その同意があっても就業上の措置に必要な範囲を超えて上司や同僚に共有することはできません。また、昇進・異動・解雇といった人事権を持つ人は、ストレスチェックの実施事務に関わることができず、守秘義務も課されています。

せっかく行ったストレスチェック、「やりっぱなし」になっていませんか? 私たち保健師は、ストレスチェックの実施者になることができ、また実施事後の対応にも直接的に関わることができます。個別面談や職場改善活動に一緒に取り組むこともできます。50人未満の事業場でも義務化されたストレスチェック、せっかくなら有意義に活用していきましょう!

ストレスチェック実施についてご質問などがありましたら、ホームページnatural.phn.comのお問合わせフォームにてご連絡ください。

それでは今日も、穏やかな優しい夜をお過ごしください。
開業保健師ナチュラルの辻田なおみでした。


第2回 ~「誰かのココロがしんどい時」に周囲の私たちができること~

自分や周囲の異変に「気づく」ことが第一歩です。無理に相談に乗らなくても、上司や専門家などの必要な支援へ「つなぐ」意識を持つことが、心身の健康を守る大切な役割となります。


みなさん、こんにちは。
ココロとカラダの健康をサポートする開業保健師、辻田なおみです。屋号は「ナチュラル」といいます。

このブログでは「はたらく人のココロに寄り添うひととき」をテーマに、「誰もがココロもカラダも健康にはたらきつづけていけるように」というおもいをお伝えしていきます。

今日は「誰かのココロがしんどい時」に、周囲の私たちができることについて少しお話しします。

本当に心が疲れきってしまっている時、人の声はなかなか届きません。
例えばうつ病の方は視野がぐっと狭まり、耳に入る声さえ届きにくくなることがあります。

誤解がないようお伝えしますが、聞こえにくくなっている人をみたら「うつかもしれない」というわけではありません。
実は私自身は、職場での強いストレスから突発性難聴を経験しました。
そのときは本当に、周囲の声が聞こえにくく、世界から切り離されたように感じました。

そんな経験があるからこそお伝えしたいことがあります。

今私の声が届いているリスナーの皆さん、まずはご自身の心の声に耳を傾けてみてください。

ご自身の職場でのご様子はいかがでしょうか?また、職場の方のご様子はいかがでしょうか?

お仕事に支障が出ているようなことはないでしょうか? 

まずはご自身のことも含めて、周囲の方のお仕事しているご様子がおかしいのではないか、と気づいていくことが大切です。まずは気づくこと、そしてもしできそうであれば、声をかけてみてください。でも、声をかけるって難しい場合もありますよね。そんな時は、相談に乗らなくても大丈夫です。大切なのは、「その人を必要な支援につなげていく」というアイデアを持つということです。

実は保健師も、メインのお仕事はまさに「つなぐこと」なんです。
医療や地域などの支援につなぐのが、私たち保健師の大切な役割です。

もし職場であれば、周囲の声があまり届いていないご様子の方がいらっしゃって、もしその方のお仕事に支障が出ている場合、上司の方にそのご様子をお伝えすることも大切な「つなぎ」になります。

この場合は、ご本人の同意を得られることがより良いと考えますが、難しい場合でも「どのようにお仕事に支障が出ているのか」という具体的なご様子について、「同意は得ていない」ということも含めて、上司の方にお伝えしていくことが大切です。もちろんですが、「つなぐ」ことが告げ口になっていないか、ということには十分ご注意ください。

もし勤務先に産業保健職がいましたら、まずはご相談ください。ただ、医師や保健師のような産業保健職がいない職場の方が多いかと思いますので、まずはご自身のことも含めて、職場の方のお仕事しているご様子がおかしいと感じられるようであれば、そのことに気づくということが第一歩、そして、もしできましたら、その先に「つなぐ」というアイデアも少し持っていただけたらな、とおもいます。

もし開業保健師にこのようなメンタルヘルスに関わるご相談がありましたら、ぜひホームページよりお気軽にご連絡ください。URLはナチュラルPHNドットコム です。

開業保健師ナチュラルの辻田なおみでした。


第1回 ~保健師さんのエッセイ~

ヒューマンネット上本町センターでコラボさせていただいている保健師の辻田奈乙見さんがFM大阪で「はたらく人のココロに寄り添うひととき」をテーマにしたエッセイを土曜日の夕刻に放送されておられます。

聞き逃した方もおられると思いますので、当ブログでも順次ご案内いたします。

まずは第一回分をご覧ください。


みなさま、こんにちは。ココロとカラダの健康をサポートする開業保健師、辻田なおみです。屋号は「ナチュラル」といいます。
今日から新しくこの番組をお届けできることを、とても嬉しく思っています。

この番組では「はたらく人のココロに寄り添うひととき」をテーマに、

誰もがココロもカラダも健康にはたらきつづけていけるように」というおもいをお伝えしていきます。

では、まずは少し自己紹介をさせてください。

私は個人事業主の「開業保健師」として活動しています。保健師というのは、個人・組織・地域の健康づくりのプロとして、個別的な健康相談から、組織の仕組みづくりまでを提供する、医療の国家資格をもつ専門職です。

その保健師で独立開業しているという「開業保健師」というのは珍しく、ジャイアントパンダ級に希少価値が高いんです。

私は主には産業保健分野で活動していますので、つまり、みなさんが安心して健やかに働き続けられるよう「事業者さんと従業員さんの橋渡し役」をしているイメージをもっていただければ、わかりやすいかとおもいます。

私は人生いろいろありまして、実は35歳で、2つ目の大学を卒業して保健師となりました。
最初の大学ではスペイン語を学び、当時はフラメンコに没頭していて、スペインへフラメンコ留学も経験しました。その後ご縁があってニューヨークで妊娠・出産を経て、そこで医療の世界に強い関心を持ち、帰国後に大学の医学部看護学科へ編入しました。看護師と保健師の資格を取得し、訳あってシングルマザーとして医療職のキャリアをスタートさせました。

この番組を担当させていただくことになって、改めて自分の履歴書を眺めてみましたら、なんと10回以上転職をしていました!この転職回数をお聴きになって、ホッとしてくださる方がいらっしゃると嬉しいです。七転び八起き、どころではないですよね!日本では転職が多いとマイナスと捉えられることがほとんどです。ですが、私は転職することによって、自分と子どもの健康的な生活を守ってきました。子育てと仕事を両立しながら、健やかに働き続けるための唯一の工夫が、転職だったんです。

だから今、こうして保健師として元気に働いている姿をお伝えすることで、同じように迷ったり悩んだりしている誰かの力になればと願っています。
詳しくは、私のホームページでもご紹介していますので、よろしければご覧ください。
URLはナチュラルPHNドットコム です。

この番組をお聴きになってくださった方のココロが少しでも緩まって、またお仕事がんばろうかな~っておもっていただけたら、嬉しいです。
ではこれから、どうぞよろしくお願いいたします。

開業保健師ナチュラルの辻田なおみでした。


FM大阪のスタジオでの収録の様子